冷却用手および足装着具

【はじめに】
ドセタキセル(DOC)は乳癌をはじめ、非小細胞肺癌、胃癌、卵巣癌、食道癌など多癌種に使用される有用な薬剤である。
DOCによる爪変形や皮膚障害は比較的発現頻度が高く、QOL低下に結びつく有害反応である。
乳癌患者におけるDOC投与時のElasto-Gel Frozen Glove(FG)の有用性に関する検討を多施設共同第II相試験(Kinki Multidisciplinary Breast Oncology Group: KMBOG)により行った。

【方法】
対象はDOC75mg/m2を単独もしくは併用にて4コース以上投与された乳癌患者。
試験群(A群)はDOC投与時に90分間FGを着用、対照群(B群)はFGを着用せずDOCの投与うけた。
爪や皮膚の有害反応をNCI‐CTCAEver3.0により評価した。
A群は試験時に、B群はカルテ記載及び患者アンケートより情報を収集した(後ろ向き)。

【結果】
2006/3~2007/5の間にA群70名(中央値52歳)を登録し、B群52名(同51歳)のデータを収集した。
爪変形はGrade(G)1 54% vs 74%, G2-3 4.3% vs 18%(A群 vs B群)であり、FGにより有意に低下(p=0.0001)したが、皮膚障害の発生頻度は低下しなかった。

【結論】
FGによりDOCの爪毒性が有意に軽減され、安全性と有用性が示された。

【New FG】
(株)ニッポー、大阪大学先端科学イノベーションセンター(現:(株)エバンス)とKMBOGの産学連携によりNew FGを共同開発。
現在、DOC使用時の有用性確認試験が進行中、また他癌種患者への応用も検討中である。

発明者:中山 貴寛、近藤 礎、杉迫 明
出願人/特許権者:株式会社エバンス、ニッポー株式会社
代理人 (1件): 井戸 篤史
公報種別:公開公報
出願番号(国際出願番号):特願2020-023894
公開番号(公開出願番号):特開2021-127540
出願日: 2020年02月16日
公開日(公表日): 2021年09月02日
要約:
【課題】本発明は、足における抗癌剤等の薬剤の有害反応を抑制し得る冷却用足装着具の提供を目的とした。また、使い易く、且つメンテンナンスのし易い冷却用足装着具が求められた。
【解決手段】本発明は冷却用足装着具であり、第1冷却体と、第1冷却体を収容する第1収容空間と、足を挿入可能な挿入空間と、第1収容空間と前記挿入空間とを隔てる内面部と、第1収容空間と外部雰囲気とを隔てる第1外面部と、を有し、第1冷却体は一列に配列された複数の冷媒収容部からなり、一の冷媒収容部と隣接する冷媒収容部とは間隙部によって隔てられ、第1収容空間は、挿入空間に足を挿入した際の甲側と底側とを覆う一体の空間であり、第1冷却体は、挿入空間に足を挿入した際の爪先位置の近傍で、間隙部で折り曲げられて第1収容空間内に収容される。
請求項1:
第1冷却体と、 第1冷却体を収容する第1収容空間と、 足を挿入可能な挿入空間と、 前記第1収容空間と前記挿入空間とを隔てる内面部と、 前記第1収容空間と外部雰囲気とを隔てる第1外面部と、を有し、 前記第1冷却体は一列に配列された複数の冷媒収容部からなり、一の冷媒収容部と隣接する冷媒収容部とは間隙部によって隔てられ、 前記第1収容空間は、前記挿入空間に足を挿入した際の甲側と底側とを覆う一体の空間であり、 前記第1冷却体は、前記挿入空間に足を挿入した際の爪先位置の近傍で、前記間隙部で折り曲げられて前記第1収容空間内に収容される、 冷却用足装着具

膵癌治療感受性の診断方法及び膵癌治療感受性の増強剤

発明者: 石井 秀始 、永野 浩昭 、森 正樹 、土岐 祐一郎 、 今野 雅允、江口 英利 、川本 弘一、西田 尚弘 、小関 準、長谷川 慎一郎 、野口 幸蔵 、近藤 礎、中村 眞
出願人/特許権者: 株式会社エバンス , 国立大学法人大阪大学
代理人 (1件): 特許業務法人三枝国際特許事務所
公報種別:公開公報
出願番号(国際出願番号):特願2014-266697
公開番号(公開出願番号):特開2016-123340
出願日: 2014年12月26日
公開日(公表日): 2016年07月11日
要約:
【課題】膵癌治療感受性の判定方法の提供。
【解決手段】膵癌治療感受性の判定方法であって、(1)ヒト膵癌の腫瘍組織から採取した癌部及び間質由来の検体それぞれにおける、以下のmiRNAから選択される少なくとも一種のmiRNAの発現量を測定する工程;及び(2)前記工程(1)で測定したmiRNAの全種において、前記工程(1)で得られた、間質由来検体の測定値が、癌部由来検体の測定値と比較してより大きければ、当該腫瘍組織の膵癌治療感受性が低いと判定する工程を含む方法。hsa-miR-4689;hsa-miR-4664-5p;hsa-miR-4731-5p;hsa-miR-187-5p;hsa-miR-4270;hsa-miR-4697-5p;hsa-miR-4723-5p;hsa-miR-6087;hsa-miR-145-5p;及びhsa-miR-125b-5p。
請求項1:
膵癌治療感受性の判定方法であって、 (1)ヒト膵癌の腫瘍組織から採取した癌部及び間質由来の検体それぞれにおける、以下のmiRNAからなる群より選択される少なくとも一種のmiRNAの発現量を測定する工程;及び (2)前記工程(1)で測定したmiRNAの全種において、前記工程(1)で得られた、間質由来検体の測定値が、癌部由来検体の測定値と比較してより大きければ、当該腫瘍組織の膵癌治療感受性が低いと判定する工程 を含む方法: hsa-miR-4689; hsa-miR-4664-5p; hsa-miR-4731-5p; hsa-miR-187-5p; hsa-miR-4270; hsa-miR-4697-5p; hsa-miR-4723-5p; hsa-miR-6087; hsa-miR-145-5p;及び hsa-miR-125b-5p。

マイクロRNAにおけるメチル化修飾部位を計測する方法

発明者 : 石井 秀始、森 正樹、土岐 祐一郎、西田 尚弘、今野 雅允、小関 準、川本弘一、大房 健、近藤 礎、中村 眞
出願人/特許権者 : いであ株式会社、株式会社エバンス、国立大学法人大阪大学
代理人(1件) : 特許業務法人三枝国際特許事務所
広報種別 : 公開公報
出願番号(国際出願番号) : 特願2014-266607
公開番号(公開出願番号) : 特開2016-123338
出願日 : 2014年12月26日
公開日(公表日) : 2016年07月11日

nature communications

Distinct methylation level of mature microRNAs in gastrointestinal cancers.

Konno M, et al. Nat Commun.2019.

Authors
Konno M, Koseki J, Asai A, Yamagata A, Shimamura T, Motooka D, Okuzaki D, Kawamoto K, Mizushima T, Eguchi H, Takiguchi S, satoh T, Mimori K, Ochiya T, Doki Y, Ofusa K, Mori M, Ishii H


Nature Communications : 2021-2022年最新のインパクトファクター
14.919 (2022年の最新データ)

Nature Communications : 2021-2022年最新のインパクトファクター
14.919 (2022年の最新データ)